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-Mind Logic Linkage- 学園棋神伝マインドル

「私には無数の人体が不規則に動き回っているようにしか見えないんだ」
「あの男には人の心を理解するという能力が欠如している」

あの男、ねぇ……。
さっきから違和感があった。家族というのはそれぞれの文化があるとは思うものの、自分の父親のことを "あの男" という娘がいるものだろうか?

「そうした能力が "劣っている" というのではない。完全に "欠如" しているんだ。
あの男が認識している世界に "人間" というものは存在しない。あるのはただ、不規則に動き回る肉の塊だけだ。
そしてあの男にとって、目に映る物事が不規則で予測不能であることは我慢ならないことなんだ。
何もかもが規則正しく予測可能でなければ気が済まない。
スマーティングシステムはあの男の欲望を具現化した装置だ」

「へぇ……」

また俺は 思わず "へぇ" と言ってしまっていた。

「そして、なぜ私にそれがわかるのかと言えば、私も同じだからだ。
私には人の心がわからない。
わからないというより、存在を実感することができない。
地球上にはたくさんの人体があり、それぞれの人体に一つずつ異なる人格が入っている、という。
だが、それは本当なのだろうか?
人体の中に心が入っているということは頭ではわかる。だが、どうしても実感することができない。
私には無数の人体が不規則に動き回っているようにしか見えないんだ。
そして、私がこうであるということは、つまり私があの男の血を引いていることの何よりの証拠なのだろうな」

二葉はどこか遠い空間を見つめて、独り言のように語った。

「折原亮介」

その目が不意に俺をとらえた。
思わず緊張する俺に向けて、二葉は口を開く。

「こうして近くで話していても、私にはおまえがそこにいるという実感もない。
私は地上に数多くある人体の一つに向かって独り言を言っただけなのではないだろうか?
今、私の目の前には本当におまえという心が存在しているのだろうか? おまえという人間は本当にそこに存在しているのか?」



■ 製品情報
タイトル -Mind Logic Linkage- 学園棋神伝マインドル
ジャンル 学園物ノベルゲーム & 対戦型ボードゲーム
制作 サイトA (http://www.site-a.info/)
配布形態 フリーウェア
キャラクター画像 『コミPo!』で作成。『GIMP』でいじりいじり。
年齢制限 0歳以上。胎児の人はごめんなさい!
公開日 あなたがこのゲームの存在を知った日があなたにとっての公開日なんだぜ。
対応OS Windows7で動作を確認しました。
メモリ 4G以上推奨

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