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◆◆ 思ったこと: ◆◆

        あるアニメを見終えました。
        見て損だったとまでは思いません。
        なんというか、きっと、こういうものなのですよね、
        と、いうふうにしか理解しえないところが、すごく、悲しい。
        
        そこそこお色気あり。お笑いあり。冒険あり。
        意味ありげなシーンあり。
        最後はそれなりに丸く収まって、めでたしめでたし。
        
        最後まで快適に視聴できました。
        途中で眠くなることもなく。苦痛になることもなく。
        とても上手にできていたということだと思います。
        ごちそうさまでした。
        
        全24話+α。
        世の中に無数にあるアニメの1つに過ぎませんが、
        これだけのものを作るには、並々ならぬエネルギーが費やされているはずです。
        実際、オープニングやエンディングの画面に流れるテロップを見ると、
        大勢の人たちが制作に関わっていたことがわかります。
        並々ならぬエネルギー。
        コストという言葉は使わないことにします。
        エネルギーと呼びたいと思います。
        
        並々ならぬエネルギー。
        その結果が、あれ。
        いいんですか? 本当にいいんですか?
        
        
        
        > 意味ありげなシーンあり。
        
        期待してしまったんです。
        わかってましたけどね。思わせぶりなだけだということは。
        そうに決まってるんです。
        なぜそう言えるのか?
        言えるんです。
        そのアニメがこの世に存在しているにも関わらず、
        この世は相変わらず、私が知っているこの世のままだからです。
        ちょうど、タイムマシンが不可能だという理屈に似ています。
        未来から来ている人がいない、ということは、未来永劫、タイムマシンは作られない、
        というのと、同じような理屈ですね。
        だから、敢えて見るまでもなく、
        そこには何もないとわかる。
        
        と、わかってたつもりなのですけど、
        つい、期待してしまったんです。
        私自身、諦めてはいない、ということなのだと思います。
        もしかすると、何か、あるのかもしれない。
        いや、あってもいいんです。
        でもそれは、そこに、ではない。あるとしたら別のところ。
        
        ともかく、期待してしまったのですね。
        だから、落胆してしまったのですね。
        
        私が勝手に勘違いして、勝手に落胆している。
        相手にしてみれば、とんだ迷惑ですよね。
        私を誰だと思ってたの? あんたの妄想になんて付き合ってられないわ。
        ごめんなさい。
        
        でもさ、
        並々ならぬエネルギー、何に使ったの?
        本当に、そんなことが、そのエネルギーの使い道、だったの?
        それでいいの?
        誰がいいの?
        本当にいいの?
        あなたは何のために生きてるの?
        あれで誰がどう幸せになれるものなの?
        言い過ぎたかな。
        ごめん。
        
        でも、たとえ思わせぶりだとしても、
        あんなことが言えるのだったら、あんなことが言える心があるのなら、
        もっと、何かもっと、うまくやる道は、あったのではないでしょうか?
        
        顧みられることのない無数の心が、取り残されているのだとしたら?
        
        どうしよう。
        すごく悲しい。
        果てしなく悲しい。
        
        それとも、そこには何の心もない?
        それならいいんです。
        誰も不幸じゃない。
        だけどそれはまた別の意味で悲しい。
        あれは機械の口が言ったことに過ぎないのですか?
        そこに、誰もいない? 本当に?
        本当に?
        
        Chii doesn't understand.
        Is something wrong?
        Does it hurt somewhere?
        
        Yeah, it's...sort of it's really painful.
        But I appreciate you to be with me.
        No. Even if you're not with me, I still want to show my appreciation to you being here or there.
        Let me thank you.
        Thank you so much.