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◆◆ 思ったこと: ◆◆

        神を叙述することはできない。
        では人間なら叙述することはできる?
        本当はできない。
        うっかりすると叙述は呪いになる。
        だから本当はできない。
        その点では人間は神と同じということでしょうか。
        
        あるいは、人間とは、とどのつまり、神ということでしょうか。
        または、叙述されてしまった神のことでしょうか。
        
        私があなたのことを、何処其処に住んでいる誰某で、性別は何で、血液型は何で、身長はどれだけで、好きな食べ物は何で……、
        と叙述することで、あなたは、そのような人間であれかし、との呪いを受ける。
        あるいは自分で自分に呪いをかけることもある。
        
        そうした呪いをかけられる以前、または呪いが解かれた以降、叙述の埒を嵌められていない生(なま)の姿は神なのではないか?
        
        
        
        
        叙述を、インターフェイス、と読み替えてみる。
        生のインスタンスにインターフェイスをかぶせることで、メソッドを通したアクセスが可能になる。
        インターフェイスをかぶせることで型が明確になり、変数に入れて持ち回ることが可能になる。
        インターフェイスを通す限り、インスタンスの実体が何であるのかを知る必要がなくなる。
        
        あなたを叙述することで、あなたが本当はどんな存在なのかを知る必要がなくなる。
        血液型で分類することができるようになる。list<身長160cm台> に格納してループさせることができるようになる。
        
        神が人の姿をかりて地上に降りてきた。
        そして私は神を知ることはない。