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◆◆ 思ったこと: ◆◆

        「あんたより苦労してる人だっているんだ!」というイカサマ
        
        
        たとえば学校騒音について文句を言うと、
        「学校の近くに住んでるのが悪い」と言われる。
        救急車騒音について文句を言うと、
        「病院の近くに住んでるのが悪い」と言われる。
        
        学校の近くに住んでるわけじゃなくても、チャイムや通学路の関係で騒音被害を受けることはある。
        しかしそれについて文句を言うと、
        「学校の近くに住んでる人はあんたよりもっと苦労してるんだ! キサマは我慢が足りない!」と言われる。
        病院の近くに住んでるわけじゃなくても、救急車のサイレンは街中に騒音をまき散らす。
        しかしそれについて文句を言うと、
        「病院の近くに住んでる人はあんたよりもっと苦労してるんだ! キサマは我慢が足りない!」と言われる。
        
        結局、どういう状況でも「文句を言うな!」と言われる。
        
        
        どんなことであれ、
        人によって受ける被害の度合いは異なるでしょう。
                上には上がいる、じゃないですが、常に「自分よりも大きな被害を受けている人」がいる。
        
        だから、いつだって、
        「あんたより苦労してる人だっているんだ!」というお説教が成立してしまう。
        つまり、こういうお説教はイカサマ、ということです。
        いつだって無条件で成立してるということは、何も言ってないのと同じだからです。
        怖い顔して言うのでしょうけれど、騙されるな!

        
        本当は、我慢なんかせず、どんどん声を上げていけばいいはず。
        それで、少しずつ、世の中を、人間にとって住みやすい場所にしていけばいい。
        
        「自分よりももっと苦しんでいる人がいる」からこそ、率先して自分が声を上げる。
        
        「自分よりももっと苦しんでいる人がいる」という理由で「じゃあ自分も我慢」していたら、
        「自分よりは苦しんでない人」全員に我慢を強要することになってしまいます。
        だって「俺様は我慢してるのに、キサマらはその程度で文句を言うのか!」ってなるでしょう?
        
        逆に、自分が声を上げていけば、
        「自分よりも苦しんでる人」の「我慢しなきゃいけない理由」も成立しなくなる。
        お互いに得をする。
        
        
        まとめると、こういうことです。
        自分が我慢すると、他の人にも我慢を押し付けることになる。
        
        ¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡ 我慢は悪徳です !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!