物質とは何か？
        物質とは、他人と共有できるもののことです。
        ということは、唯物論で表される世界は、他人と共有できる世界です。
        「表される世界は」というより、
        他人と共有できる世界を理解または記述することが、この世界観の目的ということでしょうか。
        
        さて、他人と共有できる世界があるとするならば、他人とは共有できない世界もあるはずです。
        プライバシー。広い意味での。あるいは最も厳密な意味での。
        私だけの秘密の情報。あるいは別の何らかの理由により他者とは共有しえない何か。
        
        例えば、「私の個人的な体験」は物質ではない。
        そうしたものは、この世界には存在していないことに「される」。
        
        それらは唯物論の記述からは漏れる。
        あるいは逆に、その部分を浮き立たせることも、唯物論の効果というべきでしょうか。効果？ それとも目的？
        白い紙（全宇宙）に「他人と共有できるところ」という色を塗ったら、
        色を塗った形の絵になると同時に、色を塗らずに白く残った部分もそれなりの図形を構成する。
        その「それなりの図形」が「自己」か。
        
        まてよ？
        「他人と共有できる自己」っていうのは、あってはいけないのかな？
        それはもはや自己ではない、ということですか？
        つまり、自己紹介できるような自己は、他人用の自己であって、自己そのものではない、という話？
        
        自己か自己じゃないかは、ほとんど、言葉の問題でしかないのかもしれないですが、
        ともかく、
        自己紹介できるような自己は、唯物論における自己だなぁ、とは思うところです。
        
        
        > 他人と共有できる世界を理解または記述することが、この世界観の目的ということでしょうか。
        
        願いがあった？
        他人と共有しているものについての理解を深めたいという願い？
        
        では「他人」は唯物論以前に存在していたということ？
        唯物論が「他人」をあぶり出したのではなく？